ベトナム国 中部高原地域持続的森林管理・住民支援プロジェクト
事業期間
2005年6月~2008年9月(3年3ヶ月)事業形態
JICA技術協力プロジェクト目標
ベトナム中部高原のコンツム省コンプロン郡及びコンレイ郡に5つのモデル村落を設定し、そのモデル村落の住民(ベトナムにある64の少数民族のうちの5部族)を対象に、「農林畜産業およびアグロフォレストリーの活動が改善される」ことをプロジェクト期間中の目標とした。また、このプロジェクト目標が達成された後に、1)モデル村落での成功モデルが2郡内に位置する他の村落へ普及する、2)モデル村落が属する2郡において住民の生計が向上することを更なる目標とし、最終的には、コンツム省において住民の焼畑等による森林への圧力が軽減されることを目指したプロジェクトである。活動内容
(1) 農林畜産業及びアグロフォレストリーに関する住民の知識及び技術を向上させるため、技術研修やスタディ・ツアーの実施やアグロフォレストリー等のモデルの構築(2) 行政スタッフの生計向上支援事業の実施運営能力を向上させるため、事業の計画立案、実施、モニタリングおよび評価に関する研修やファシリテーション能力の向上を目的とした研修の実施
(3) 農林畜産物の販売手法に関する住民の能力を向上させるため、農林畜産物マーケッティング調査、ならびに農産物の販売手法に関する研修の実施
(4) 住民及び行政スタッフの森林及び土地の持続的な利用手法についての知識を向上させるため、環境教育及び村落共有林管理の研修の実施
(5) プロジェクトの活動成果の他地域への普及の準備のため、他村落の住民を対象にした技術セミナーの実施や普及ガイドラインの作成
担当者から
住民が営農活動を実施していくに当たっては、同じ活動においても,自ら工夫して問題を解決したり,省力化などを図る人もいれば,工夫・努力しないでプロジェクトに支援を求めたり,活動を放棄する人もいる。村レベルでもやる気のある村・あまり感じられない村がある。このような個人・村の個性は,実際の支援活動を通じて判明する,あるいは生産物の産出結果として見えるもので,正直な話しやってみないとわからなかった。この件(やる気・活動の活発さの差異)について,村レベルの活動の活発さを盛り上げるには,地道にねばり強く住民が目で見える形の成功体験(成功モデル)を一つずつ作り上げていくことが基本的な対応と考える。そのためには,1)ボトムアップ・アプローチによる住民が納得した活動,2)自然条件等にあった活動の選択,3)資機材の適切な時期での投入,4)適切な技術情報の適切なタイミングでの提供,5)問題が発生した際にその解決策の協議が重要である。これらを実施していくためには,住民との継続的なコンタクト・対話が大切であった。
公開報告書等
JICA図書館(http://libopac.jica.go.jp/top/index.do?method=open)で以下のものが公開・ | ベトナム国 中部高原地域持続的森林管理住民支援プロジェクト事業完了報告書 http://libopac.jica.go.jp/images/report/P0000245071.html |
・ | ベトナム国 中部高原地域持続的森林管理・住民支援プロジェクト事前評価調査報告書 http://libopac.jica.go.jp/images/report/P0000244924.html |
普及ガイドラインを以下のURLで公開
https://cid-006c5d789f41ce3b.skydrive.live.com/home.aspx
・Front cover & introduction (英文・越文)
・I. Technical Section (英文)
・II. Management Section (英文)
・I. Phan ky thuat (Tieng Viet) (越文)
・II. Phan quan lý (越文)


村でのワークショップの光景

対象地域の村の風景

アグロフォレストリーの研修

村落共有林管理のOJT